清く貧しく美しく 石田衣良

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かなり久しぶりに小説を読むことができました。

ちょっと仕事がバタバタしておりまして。

証人尋問が毎月のようにあって、なかなかタイトな毎日を送っております。

そんなことよりも、今回の小説、よかったです。

キュンキュンしちゃいました。

清く貧しく美しく 石田衣良

ずっと心に残るハッピーエンド

30歳巨大倉庫勤務✖️28歳スーパーのパート

冷たい世界に生きる不器用な二人の恋

この冷たい世界で、

ぼくたちだけはおたがいをほめあって生きよう。

30歳・大手ネット通販の巨大倉庫で働く堅志と

28歳・スーパーのパート勤務の日菜子はそう約束している。

合わせて年収300万円台の暮らしは、つましくも幸せだった。

だがある日、堅志に正社員登用の話が舞い込む。

喜ぶ二人だったが、本社研修の担当は堅志のかつての恋人・佳央梨で・・・

恋愛小説の名手が描く現代の切実な恋の行方

このような「普通」の男女の恋愛の姿を書いた人が、

他にいただろうか?今という時代を見渡した時、

他にいないから、自分が書いた。

本作から感じ取れるのは、古臭さではない。新鮮さだ。

吉田大助

感動場面

①わたしはダメだ。一番好きな人の夢がかないそうなのに、心からよろこべない。いつまでも自分と同じダメ人間でいてほしいって、心のどこかで思ってる。

②手を握ってもらっていてもらっていい?ほんとうに寝てしまうと、いつの間にか結んだ手は離れてしまうのだが、寝落ちするまえの短いひととき誰かと手を繋げるのは、しみじみと幸福だった。

③わたしはケンちゃんといっしょにいられただけで、十分しあわせだったから。それだけで生きていけるもん。わたしの人生でも一番いいときには、あんな人といっしょだった。そう思えるだけでいいんだよ。ケンちゃんはしあわせになってね。

今思い出しても、切なくて泣けてくる。