読響×エメリャ二チェフ(指揮)

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先日、久々の読響定期に行ってまいりました。

まったく期待はしてなかったのですが・・・

なんか凄かった!

まず、指揮者のエメリャ二チェフさん、

独特の身のこなし(オネエ系)で登場から目が釘付けに。

この日のゲストコンマスとふんわりハイタッチ後指揮を始めると彼の世界観に没入、

ぐいぐいオケを引っ張る采配で、

初見の曲(リムスキー=コルサコフの序曲「ロシアの復活祭」)

にもかかわらず、寝られませんでした(笑)

このエメリャ二チェフさん、

ベルリンフィルやコンセルトヘボウで振っている結構評判の指揮者らしい(全く知らなかった)。

続いてソリストの登場。

ナカリャコフさん、

さらさらヘアのイケメンでトランペットのテクニックもすごく、女性ファンが多いのも頷けました。

演目はアルテュ二アンのトランペット協奏曲(これも初見です)。

特に弱音器を使ったトランペットって、あんな美しい音が出るの?と嘆息した次第。

アンコールではトランペットを持ち替えてバッハのG線上のアリア、

指揮者はピアニストに早変わりし、舞台中央に据えられたチェンバロで伴奏をリード、

これがまた素敵な演奏で不意に心の琴線に触れられ、図らずも泣きそうになってしまいました。

後半は有名な交響組曲「シェエラザード」(リムスキー=コルサコフ)

妻に浮気された王が、浮気相手の奴隷ともども妻を処刑し、

その恨みから城下の若い娘を毎晩夜伽させ、翌朝には処刑することを繰り返していたが

そんな蛮行をやめさせるためにシェエラザード姫が夜伽に志願し、

毎晩命がけで王に興味深い物語を語り、1日1日命を繋いでいく

そして千と一夜の物語を語り終える頃には二人の間には子供が産まれており、

王はシェエラザードを王妃に迎える、というあらすじ。

このシェエラザードが王に語った話がアラビアンナイト(千夜一夜物語)で、

シンドバットやアラジンと魔法のランプなど有名ですね。

エメリャ二チェフさんの指揮は細部にわたり計算され尽くされていて、

オケの自律に任せるというより、自身の美意識を隅々に行き渡らせ、存分に表現されたような音楽だった。

オケ、必死で追随。その演奏の生き生きと瑞々しいこと。海を渡るシンドバッドの波飛沫が見えるようでした。

エメリャ二チェフさん、また来日してほしい!