今年も桜が見れてよかったな

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今年もお花見の時期が終わりましたね。

毎年春になると、どこからともなく桜の便りが届き、心がそわそわし始めますよね。

年度替わりで慌ただしいはずのこの季節、どうしても足を止めたくなる場所があります。

それが、東京都中野区にある「中野通り」の桜並木

都会の中の、ほっとする並木道

今年(2025年)の4月、桜がちょうど見ごろを迎えた頃、中野通りを歩いてみました。

JR中野駅から北に向かって延びるこの通りは、新井薬師公園あたりまで約2kmにわたりソメイヨシノがずらりと咲き誇る名所

両脇に植えられた桜が頭上で枝を広げ、ちょうどトンネルのようなアーチを描く。

見上げれば、青空を背景に薄紅色の花びらがふわりと浮かぶようで、まるで夢の中を歩いているかのような気分になりますよね。

中野通りの桜の歴史

中野通りの桜並木の歴史は古く、昭和30年代に街路樹として植えられたソメイヨシノがその始まりとされています。

以来、中野区の人々にとって春の風物詩として親しまれてきていて、毎年、多くの人が訪れています。

近年では老木の管理や植え替えも進められ、地域住民と行政の協力によって、美しい並木が保たれている

毎年4月上旬には「中野通り桜まつり」も開催され、多くの人が訪れる。

朝の静けさ、夜の灯り

休日の朝に中野通りを歩いてみました。

観光客はまだ少なく、地元の人が犬を散歩させたり、通勤途中に足早に歩いたりする様子が見られました。

そんな日常の風景に桜が加わると、いつもの町並みが少しだけ特別なものに見えるから不思議。

夜には、提灯が灯されてライトアップされるエリアもある。とりわけ、早稲田通りとの交差点から南側のエリアでは、赤い提灯と桜の共演が幻想的な風景を生む。

桜とともにある街の記憶

桜は、毎年姿を変えずに咲くようでいて、その年の天候やタイミングによって微妙に表情が違う。

2025年の桜は、例年よりやや遅咲きで、春風とともにゆっくりと満開を迎えた印象でした。

この通りを歩いていると、学生時代の帰り道や、家族との散歩、恋人との春の記憶がよみがえるという人も多いのではなかろうか。

桜は人の記憶と強く結びついている。

桜って、やっぱりいい。

桜には、「その場を美しく彩る」というだけでなく、「心に語りかけてくる力」がある。

忙しい日常の中で、ふと足を止めて空を見上げるきっかけをくれるのが、桜なのだと思う。

中野通りの桜並木を歩くことで、「今年もまた春が来たんだ」と静かに実感できた。満開の桜に見送られながら、来年の春もまたここを歩こう、そんな気持ちになった。

アクセス情報

  • 最寄駅:JR・東京メトロ「中野駅」北口から徒歩すぐ
  • 桜の見頃:例年3月下旬〜4月上旬
  • ライトアップ:例年中野通り桜まつり開催期間中(提灯点灯あり)

もしあなたが都内で少しだけ春を感じたいとき、ぜひ中野通りの桜を歩いてみてほしい。

写真もいいけれど、風に舞う花びらや、ほのかに香る春の空気は、やっぱり現地でしか味わえない

——桜って、やっぱりいいよね。